譲位か退位か

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前エントリでは、天皇陛下の御譲位に伴い元号が変わる時期について「こうして決まってみると5月1日は悪くない」と書いた。しかし、菅官房長官の次の説明を読んで「悪くない」どころかベストの選択だったと思いなおした。


特例法の施行日は、天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位がつつがなく行われ、皇位継承に伴う国民生活の影響を考慮しつつ、国民がこぞってお祝いするに相応しい日を選択する必要があると考えられます。
皇室会議では、こうした観点から、
(1)天皇陛下に平成31年1月7日の御在位30周年の節目をお迎えいただきたいこと
(2)4月前半は全国的に人の移動が激しく、各種行事も盛んに行われること
(3)平成31年4月に統一地方選挙が実施される見込みであること
(4)4月29日の昭和の日に続いて、御退位、御即位を実現することにより、改めて我が国の営みを振り返り、決意を新たにすることができること

などを考慮して、平成31年4月30日の御退位が適当であると判断されたものと考えています。

(すが義偉オフィシャルブログ 『天皇陛下の御退位について皇室会議を開催』より)
https://ameblo.jp/suga-yoshihide/entry-12333194438.html


(1)から(4)n条件はどれも外せないが、特に(1)は「なぜ来年ではなく再来年になるのか?」の疑問に明確に答えている。
様々な準備が必要なことも考え合わせれば、再来年の4月30日の御譲位がベストなのだ。

ところで、上記の官房長官の説明では「御譲位」ではなく「御退位」を使っている。安倍総理も含め政府はずっと「御退位」で通しており、こちらを正式な言い方としているようである。
これに対し、ネットの一部では疑問の声が挙がっている。

その発端はNHKがスクープした時から一貫して「生前退位」という、実に無神経な言葉を使ったことだろう。生存中に地位を譲る意味なら「譲位」があるのに、「退位」の前に「生前」を付けるのはけしからんと、私も腹を立てたものだ。

そして、ほとんどのマスコミが追随して「生前退位」を使うなか、産経だけは昨年10月以降は「生前退位」の使用をやめ「譲位」を使うことを宣言している。


【譲位】
産経新聞は今後、「生前退位」ではなく「譲位」とします
2016.10.28

(前略)
「生前」という言葉は、20日、皇后さまがお誕生日にあたり「大きな衝撃をうけた」と文書で述べられたように、「生前の姿」などと「死後」や「死」とセットで用いられることが多いのも確かです。

 現在、皇室は皇位継承者たる皇太子さまがおられ、陛下も「譲位」の言葉を使い、決意を関係者に伝えられたと報じられています。有識者会議での議論も本格的に始まり、「生前退位」という用語を使わなくても、十分にその意味するところが分かる環境になったといえます。

 「生前退位」は過渡的な役割を終え、「譲位」こそ、今後の説明に適した言葉だと考えます。(校閲部長 時田昌)

http://www.sankei.com/life/news/161028/lif1610280010-n1.html


「生前」は論外としても、「退位」にも「譲位」に比べてやや後ろ向きの響きがある。
陛下御自身が「譲位」の言葉を使われたこともあり、私も「退位」より「譲位」を使うべきだと考え、実際そうしてきた。

ところが、安倍総理自身も「御退位」という言葉をずっと使っている。
例えば、先日の皇室会議で皇室典範特例法の施行日(つまり「御退位」の日)が決まったことをフェイスブック上で国民に次のように報告している。


安倍 晋三
12月1日

 
本日、皇室会議が開催され、皇室典範特例法の施行日について、平成31年4月30日とすべき旨の皇室会議の意見が決定されました。

天皇陛下の御退位は、約200年ぶりのことであり、憲政史上、初めての事柄であります。本日、滞りなく皇室会議の意見が決定され、皇位の継承に向けて大きく前進したことに、深い感慨を覚えております。

政府といたしましても、この皇室会議の意見を踏まえ、速やかに施行日を定める政令を制定するとともに、天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位が、国民の皆様の祝福の中でつつがなく行われるよう、全力を尽くしてまいります。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1453793818077390&set=a.132334373556681.21871.100003403570846&type=3&theater


なぜ「譲位」ではなく「退位」を使っているのだろうか。

それは「皇室典範特例法の施行日」という言い方と関係があると思う。つまり、今回の件は実質的には陛下のお言葉を受けて政府が動いたものだが、現行憲法下では天皇のご意思で位を譲ることはできないからではないか。「譲位」にはその響きがある。

皇室典範特例法は陛下のお気持ち表明をきっかけに定められた「今上天皇の退位等に関して皇室典範の特例を定めた法律」で、「天皇はこの法律の施行日限り、退位し、皇嗣が、直ちに即位する」などと定められている。

このように退位と即位がセットになっていれば、そこに「譲位」の意味合いが生まれる。
安倍政権叩きに鵜の目鷹の目のマスコミや野党が憲法違反などと言い出しかねない言葉を無理に使わなくてもよいのではないか。

安倍総理をはじめ関係者の努力により、天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位を国民こぞってお祝いできることを素直に喜びたい。

(以上)
 

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