国際刑事裁判所(1)

 国際刑事裁判所
(1)歴史的経緯
 従来、戦争犯罪人を捕らえた国家が、その国内法に基づいて、戦争犯罪人を処罰した。戦争犯罪人を戦争終結後に国際的な裁判所で審理し、処罰しようと試みたのは、第一次世界大戦後であった。
 ベルサイユ平和条約に基づき戦争犯罪を裁く軍事裁判所の訴追及びドイツ皇帝を処罰するための国際刑事裁判所の設置が主張された。
 しかしながら、国際刑事裁判所は、ドイツ皇帝オランダに亡命し、オランダが政治的犯人不引渡原則から引渡を拒絶したという当時の政治状況の中で実現しなかった。
 1925年1月万国議員連盟会議は、国内犯罪を犯した個人を裁判するための刑事部を常設国際司法裁判所に設置することを提案し、1937年11月6日フランス、ソ連を含む13か国によって国際刑事裁判所設置に関する条約(未発効)が調印され、テロリズムに対し責任のある個人を対象とする国際刑事裁判所設置の必要性が訴えられた。
 しかしながら、国際連盟そのものが、そのことを取り上げることはなかった。