北朝鮮の狙い

北朝鮮が、26日朝、日本海に向け飛翔体を発射しました。今回の挑発は、何が狙いなのか。ソウルから井田記者の報告です。

 韓国では、米韓合同軍事演習が行われている真っ最中で、政府関係者や専門家は「演習への反発」という見方で一致しています。ただ、注目されるのは、ICBM=大陸間弾道ミサイルの発射に成功したと発表し、グアム沖へのミサイル発射もちらつかせる北朝鮮が、今回、なぜ短距離弾を撃ったかという点です。

 「北朝鮮は技術的な能力を見せたかったのではなく、時期的に発射せざるを得なかったのです」(韓国・東国大学 キム・ヨンヒョン教授)

 文在寅政権の北朝鮮政策にも関わる専門家は、北朝鮮内部の体制を引き締める意味合いが大きいと指摘します。

 「国際社会が糾弾できないような限られた水準で米韓軍事訓練に反対する立場を示すとともに、北朝鮮内部の結束を試みる戦術的な選択をしたのです」(韓国・東国大学 キム・ヨンヒョン教授)

 つまり、米韓演習への反発を国内に示したい北朝鮮が、アメリカをなるべく刺激しないように短距離弾を選んだという分析です。一方、韓国メディアは、新型の多連装ロケット砲だったとすれば、韓国で配備が進むミサイル迎撃システム=THAADでは迎撃できず、仮に250キロ飛べば配備地にも届く、などと指摘しています。

 北朝鮮が反発する米韓演習は、今月31日まで続き、来月9日には北朝鮮の建国記念日が控えています。このため、北朝鮮はアメリカの出方を睨みながら、さらなる挑発を行う可能性があり緊張は続きます。