『それでもこの世は悪くなかった』

 佐藤愛子『それでもこの世は悪くなかった』文藝春秋、2017年、780円+税は、亭主の借金を抱えながらも、正々堂々、力一杯生きた著者は、93歳の満足な人生を送っている。
 何も苦しいことがなければ、幸福は生まれないのですよ。幸福を知るには苦労があってこそなんだというのは、苦労から逃げた人にはわからない心理だと思います。
 苦しいことだらけの人生を生きた著者は、幸福な人生だったと思うんですと言い切る。
 苦しい人生を力一杯に生きましたからねと著者はいう。
 著者は、苦労から逃げなかったことが幸福を知ることになったという。
 見事な生き方である。

注:佐藤愛子『それでもこの世は悪くなかった』文藝春秋、2017年、780円+税