安倍首相、マルタ慰霊碑献花

 27日安倍首相は、地中海を望むマルタ島西郊の丘にある日本海軍戦死者の慰霊碑に赤と白の花輪を手向けた。
 第1次世界大戦中の1917年、魚雷攻撃で犠牲となった日本海軍第2特務艦隊の駆逐艦「榊」の乗組員らを71人(戦病死を含めて73人)を祭っている。
 第1次世界大戦にサイし、日本海軍は、日英同盟の誼に依り、同時に中国・青島からドイツ勢力を排除し、戦後の独領処分の発言権を確保する外交上の理由から、中国、南洋、地中海に艦隊が派遣された。
 地中海に派遣された第2特務艦隊佐藤皐蔵少将旗艦「明石」駆逐艦8隻は、地中海に於ける対潜護送作戦に大なる戦功を挙げた。我が駆逐艦は「地中海の守神」と謳われた。
 これらの派兵は、日露戦争当時の恩返しにもなり、また日本の信頼性を高めた。国と個と相同じ。その「頼母しさ」の上に真の友人が集まる。
 第1次世界大戦後、日本は国際連盟の常任理事国入りを果たした。
 安倍首相は、日本の国際的地位向上に寄与した日本海軍に注目し、2013年の講演でも「慰霊碑は今もマルタで訪れる人を待っている」と語っていた。
 安倍首相の着眼点は素晴らしい。日本と西欧は第2次世界大戦で敵対しただけではなく、第1次世界大戦では、同盟国の関係であったことを思い出させる。国際社会で信頼を高めたことが重要である。
 丁度100年前の出来事である。
 今は、8年も海賊対処のため海上自衛隊の艦艇・航空機がソマリア沖・アデン湾に派遣されている。日本の信頼性を高めるために日夜活動していることを忘れてはならない。

注:田島大志「地中海守り神の御霊」『読売新聞』2017年5月29日
  伊藤正徳『大海軍を思う』文藝春秋新社、1961年、300~303頁。
  「ソマリア沖・アデン湾海警行動発令」http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/58991368.html