北朝鮮問題をスルーするG7報道

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今回のG7サミットで安倍総理が会議をリードしたのは予想通りだったが、これが民主党政権の3バカが日本の代表として参加していたらどうなっていただろう。日本がバカにされるのはもちろん、リーダー不在のG7が崩壊の危機に陥っていたかもしれない。

今回のサミットで世界が注目したのはトランプの保護主義とそれを否定する日欧がどう折り合いをつけるかだった。それが「保護主義と闘う」の文言が入ったことで、昨年の伊勢志摩サミットで各国が確認した内容を踏襲する形でまとまった。

そこでも安倍総理の役割は非常に大きかったようだが、総理が最も力を入れたのは北朝鮮の問題だった。東アジアだけではなく全世界の脅威であることをG7各国が認識し共有することを目指し、それに成功したのである。

そのことは、安倍総理が会議後に行った記者会見からもよく伝わってくる。
会見全部だと長すぎるので毎日新聞の要約記事を。とはいっても、かなり長い。


G7サミット
安倍首相が内外記者会見
毎日新聞 2017年5月28日

 安倍晋三首相が27日午後(日本時間27日夜)、イタリア南部タオルミーナ近郊のホテルで行った内外記者会見の要旨は次の通り。

<冒頭>

 1年前、主要7カ国(G7)は最も大切な基本的価値を共有している。自由、民主主義、人権、法の支配という普遍的な価値を高く掲げ、世界の平和と繁栄をリードする。

 北朝鮮は国際社会のたび重なる警告を無視し、核・ミサイルによる挑発的行動をエスカレートさせている。この20年以上、私たちは北朝鮮問題の平和的解決を模索してきたが、対話の試みは時間稼ぎに利用されてしまった。北朝鮮は国際社会による平和的解決への努力をことごとく踏みにじり、ICBM(大陸間弾道ミサイル)、核兵器の開発を続けてきた。この1年あまりの間に2回の核実験を行い、30発を超えるミサイル発射を強行した。そのすべてが国連安全保障理事会決議に明白に違反している。国際的な無法状態が常態化している。

 これは世界中で息を潜めながら核・ミサイル開発への野心を持つ勢力に誤ったシグナルを送りかねない。この問題をこのまま放置すれば、安全保障上の脅威があたかも伝染病のように世界に広がる危険性を帯びている。

 もはやこの問題は東アジアにとどまらない。世界全体の脅威だ。問われているのは、平和を守り、法の支配を貫徹する国際社会の意思であり、その意思を担保する具体的なアクションだ。

 すべての選択肢がテーブルの上にあるというトランプ米大統領の強いコミットメントを高く評価する。サミットに先立つ日米首脳会談では、北朝鮮に対し日米がさらなる制裁などの圧力を強めるために協力し、韓国をはじめ関係諸国と連携していくことで合意した。

 北朝鮮は即時かつ完全にすべての核・ミサイル計画を放棄しなければならない。G7は制裁などの措置を強化する用意があることでも完全に一致した。拉致問題の即時解決に向けた決意も共有した。

 北朝鮮と国境を接する中国やロシアとの協力は不可欠だ。改めて中国やロシアをはじめ国際社会に結束と行動を呼びかけたい。北朝鮮問題を最優先事項と位置付け、力強いメッセージをまとめてくれたサミット議長、ジェンティローニ・イタリア首相のリーダーシップに感謝したい。

 今回のサミットでは、G7で連携して、テロとの戦いを一層強化していくことで合意した。テロ根絶に向けて日本も国際社会と連携しながら役割をしっかりと果たしていく。

 グローバル化という新しい波が世界を覆っている。国境を越えた物の取引、人の往来、資本の移動が飛躍的に増大する。自由貿易によってもたらされるダイナミズムは世界の平和と繁栄の礎となる。

 しかし、それは誰にでも開かれた公正なものでなければならない。市場をゆがめる不公正な慣行がまかり通れば、自由貿易体制そのものを脅かしかねない。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)。日本はあらゆる手段を尽くして自由で公正なマーケットを世界に広げていく。

 サミットでは私から経済成長と格差への対処を同時に達成することが重要だと訴え、G7が協力して持続的な経済成長を目指していくことで一致した。

 6月にはアベノミクスをさらに進化させる新しい成長戦略を決定する。そのキーワードは「あらゆる人にチャンスを作る」だ。教育投資を拡充し、どんなに貧しい家庭に育っても、意欲さえあれば、高校にも専修学校にも大学にも進学できるチャンスを作り出す。

<質疑>

 --サミットでは地球温暖化対策、難民問題、気候変動などで各国の意見に隔たりがあったようだ。G7は今後、こうした課題に結束して対応できるか。

 ◆自由、公正でお互いに利益のある貿易こそ成長の鍵だという認識のもと、不公正な貿易慣行に対して断固たる立場をとり、保護主義と闘うことで一致した。大規模な移民、難民の動きに関しては緊急人道援助と長期の開発支援の双方が必要だ。

 経済でも安全保障でも国際秩序に対する挑戦があるからこそ、普遍的価値を共有するG7が結束を強化することが極めて重要だ。G7が今後も結束して世界の重要課題に対応していくという力強いメッセージを打ち出すことができた。

 --今回の共同声明では、北朝鮮に関する部分にロシアと中国が引用されていない。

 ◆初めて北朝鮮問題が優先課題として取り上げられた。北朝鮮の脅威は新たな段階に入っている。北朝鮮が危険な挑発行為を中止し、すべての核・ミサイル計画を破棄するように、国際社会が結束して行動しなければならない。

 --「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、サミットでの議論を踏まえて国会審議にどう臨むか。6月18日までの会期を延長するか。

 ◆日本が国際組織犯罪防止条約に必要な国内法整備を行い、条約を締結することは、テロの脅威を含む国際的な組織犯罪に対する取り組みを強化するうえで極めて重要だ。改正法案は衆院で可決された。参院でも丁寧な、できる限り分かりやすい説明に心がけ、確実な成立を期していきたい。国会の会期は国会が決めることだ。

 --日本はミサイル防衛でどんな能力を持っているのか。トランプ米大統領はサミットにどのような影響を与えたか。

 ◆トランプ大統領とはパリ協定についても議論した。米国は脱退するか残るかをこの後、決定すると思うが、G7の議論を理解してもらう意味で有意義だった。貿易についても率直に意見交換した。保護主義に対して闘っていくことで一致できたことはよかった。

 北朝鮮に対して日本の防衛力を強化し、日米同盟の抑止力、対処力を強化していく弾道ミサイル防衛を含め自衛隊の能力向上を図る。安全保障法制を整えたことで日米同盟の絆は強くなった。米国の空母打撃群と海上自衛隊、航空自衛隊との共同訓練を実施することができた。日米で開発中の新型迎撃ミサイルの配備を進めていく。現行の中期防衛力整備計画が来年度で期限を迎えることから、今後、国家安全保障会議でさらなる防衛力の強化をしっかり検討する。

https://mainichi.jp/articles/20170528/k00/00m/010/161000c


(会見やりとりの全文はこちら)
平成29年5月27日 内外記者会見
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2017/0527kaiken.html


冒頭発言の半分以上は北朝鮮問題とテロとの闘いに割かれ、記者の質問も北朝鮮に関するものが圧倒的に多い。尚、上記の要約ではカットされているが、最初に質問したNHKの原記者の質問は次のようなものだった。


(NHK 原記者)
 総理、今の会見でも北朝鮮の件について多くの時間を割かれましたけれども、北朝鮮は、各国からの警告にもかかわらず挑発行動を一向にやめようとしていません。北朝鮮に対して最も鍵となる重要な点はどのようなことだと、どのように事態の打開をしようとお考えでしょうか

 

 あわせて今回のサミットでは、地球温暖化対策や難民問題、あるいは気候変動などで、各国の意見の隔たりもあったように見えますけれども、G7は今後こうした課題に対して結束していけるのでしょうか。今回6回目という御出席になったわけですけれども、G7の意見の集約に向けてどのような役割を果たせたと、手応えはいかがだったでしょうか。


記者たちは安倍総理が北朝鮮問題に非常に力を入れていることを実感していたのだ。
毎日新聞の要約ではこの質問とそれに対する安倍総理の回答が完全にカットされているが、安倍総理の回答は冒頭発言とほとんど重なっているからまあ良しとしよう。

会見の全文と比べても、会見の内容をあまりゆがめることなく伝えており、毎日新聞にしては上出来と言ってもいいだろう。ところが、ネット版に掲載されていたこの要約は、我が家に届いた大阪版(日曜、月曜分)のどこにも見当たらないのである。

日曜日の朝刊には、1面の『「保護主義と闘う」明記』『G7閉幕 首脳宣言、米譲歩』をはじめ、2、3、4、6面に関連記事がずらっと掲載されている。ところが、北朝鮮問題がクローズアップされたこの会見の様子を伝える記事は見当たらないのである。

そして驚いたことに、それらの記事で北朝鮮に言及しているのは2面の記事だけで、それも含めて見出しには一切『北朝鮮』の文字は出てこない。記事中にもほとんど見当たらず『北朝鮮』の文字を紙面から意図的に排除しているかのようである。

それは今日の朝刊も同様で、北朝鮮が新型の迎撃ミサイル発射実験をしたことを報じるベタ記事以外はG7を取り上げた社説も含めて一切出てこない。G7関係の記事は経済記者が書くことが多いことを割り引いてもちょっと異常な感じなのだ。

今回のサミットの大きな成果は貿易や環境で米欧の決定的な亀裂を回避し、そのような状況の中でも北朝鮮に対する各国の足並みをそろえられたことだ。しかし、毎日新聞は経済や環境で亀裂対立が残ったことをクローズアップして、北朝鮮の問題をスルーしてしまった。

ところが、毎日新聞がせっかく『北』の字すら極力使わずスルーしてきたのに、北のカリアゲ君は「俺を忘れるな」とばかりに今朝もミサイルを打ち上げてきた。だから、夕刊のトップは『北朝鮮排他水域に弾道弾』とせざるを得なくなってしまった。

夕刊の紙面には、昨日今日の朝刊両方の何倍もの『北朝鮮』の文字が登場したのである。
ミサイル発射を受けて「これは家計学園問題での追及をそらしたい安倍の陰謀に違いない」みたいなツイートがタイムラインに流れてきたが、毎日新聞も同じような気持ちかもしれない。

(以上)

 

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